先日、あるクライアントさんとのレッスン中に、ふと嬉しくなった瞬間がありました。
「最近、全然歩いても平気なんです」
そう笑顔で話してくれたその方は、週1回スタジオに通い始めたころ、歩くたびに股関節に痛みを抱えていました。長く歩くのが怖い。外出するのも億劫になる。そんな状態からのスタートでした。
■「今日はこんな変化がありました」というメッセージ
このクライアントさんには、実は最初から驚かされていました。ほんの小さな変化にもすぐに気づいて、感動してくださる方だったのです。
セッションの翌日、おうちで「あ、なんか違う」と感じたことを、毎回メッセージで送ってきてくれました。「階段がラクに感じました」「歩くときの足の運びが変わった気がします」——そんな一つひとつの気づきを、丁寧に言葉にして届けてくれる。正直、それがとても嬉しかったのを覚えています。
■少しずつ、でも確実な変化。
身体というのは、正直です。日々のセッションで動きのクセを一つひとつ整理し、股関節がきちんと機能する状態を取り戻していくうちに、少しずつ「痛みが軽い日」が増えていきました。そしてその変化を、ご本人が誰よりも敏感にキャッチして、言葉にして伝え続けてくれました。
そうしているうちに、痛みが気にならなくなり、気づけば一日1万歩以上歩くのが当たり前になっていました。
■変わったのは、身体だけじゃなかった
面白いのはここからです。身体の感覚が変わっていくのと並行して、少しずつマインドまで変わっていったのです。姿勢や歩き方が変わり、周りから「姿勢がいいね」と褒められる。そんな小さな成功体験の積み重ねが、考え方や気持ちのあり方そのものを変えていきました。
やがてその変化は生活全体に広がり、仕事に対するモチベーションにも表れ始めました。以前より忙しい日々のはずなのに、それを「大変」ではなく「楽しい」と感じられるようになった。働くこと自体への向き合い方、マインドが変わっていったようです。
そして何より、お会いするたびにどんどんキラキラしていくのです。表情が明るくなり、生き生きとしたオーラを纏うようになりました。ついには職場や友人から「なんか雰囲気変わったけど、何かしてるの?」と聞かれるようになったのだとか。ご本人いわく「今、毎日が本当に楽しい」。
■マシンを使わない、という選択
余談ですが、当スタジオにはマシンがありません。小道具は使いますが、いわゆる「マシンピラティス」は行っていないのです。
これは私自身のポリシーによるものです。マシンの上でどれだけ綺麗に動けても、日常生活の中で、立って、歩いて、同じように動けなければ意味がない。そう考えているからです。
流行りでもなければ、SNS映えもしません。それでも、このクライアントさんは「今の自分に本当に必要なのはこっちだ」と感じて、通い続けてくださいました。その心意気と覚悟が、今回の変化につながったのだと思います。
そしてその結果が、半年も経たないうちに形になった。これは私にとっても、何より嬉しい出来事でした。
■身体を知ると、人生の景色が変わる
これは特別な魔法ではありません。痛みなく歩けるようになったことで行動範囲が広がり、姿勢が整うことで自信を持って人前に出られるようになる。そうした小さな変化への気づきを、ご本人が一つひとつ大切に拾い上げてくれたからこそ、それがマインドに、生活に、そして働き方にまで波及していったのだと思います。身体の変化への気づきは、思っている以上に人生全体に波及していきます。
私たちがピラティスや身体づくりを通してサポートしたいのは、まさにこういう変化です。痛みをなくすことがゴールではなく、その先にある「毎日を楽しめる自分」を取り戻すこと。
今回のクライアントさんの姿は、身体は変われる、そして身体が変われば人生も変わるということを、あらためて教えてくれました。
もし今、痛みや不調で「やりたいことを諦めている」という方がいたら、ぜひ一度お話を聞かせてください。あなたの毎日も、きっと変えられます。


